第42回芦屋市造形教育展
【開催概要】
芦屋市内の就学前施設、小学校、中学校の子どもたちの作品を、全館にわたり展示します。
【会期】
2025年2月15日(土)-2月23日(日)
午前10時-午後5時(入館は午後4時30分まで)
【休館日】
2月17日(月)
【会場】
芦屋市立美術博物館
【観覧料】
無料
【主催】
芦屋市教育委員会、芦屋市造形教育研究会
【お問い合わせ】
芦屋市教育委員会学校支援課(TEL:0797-38-2143/平日執務時間内)
※歴史資料展示室では、常設展および企画展「芦屋と阪神・淡路大震災」を開催中
「とあるひのこと 平井真美子」
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プレスリリース
会期
2025年3月1日(土)
開館時間
① 展覧会10:00-17:00(入館は16:30まで)
② ライブ18:00-19:30(入場は17:30‐)
会場
芦屋市立美術博物館
観覧料
①展覧会 一般(当日)2,000円、一般(前売り)1,500円、
大高生(当日・前売り共に)1,000円、中学生以下無料
②ライブ 一般5,500円、学生(小学生から大学生まで)3,500円、未就学児無料
*ライブ観覧料には展覧会観覧料が含まれています。
定員200名(チケット整理番号順にて入場)
主催
night cruising、芦屋市立美術博物館
出品・出演者
平井真美子
企画
アレ企画
協力
DAISY BALLOON、大脇千加子(WONDER FULL LIFE)、 Flysound Co.、PIANOPIA、サイトヲヒデユキ
2020年11月に芦屋市立美術博物館で開催した「美術と音楽の9日間『rooms』」で平井真美子氏は、ピアノでの対話「とあるひ」と題したイベントを開催しました。ライブ前のひととき、日中に開催された本イベントでは、コロナ禍で過ごす中から生まれてくる想いを紡ぎ、時のメモのような音の日記を綴っていた平井氏が、その時の館内の景色、観客の中で、即興でピアノを演奏しながら過ごし、ピアノを介してさまざまな対話を試みました。その場に居合わせた人々は、平井氏の音に誘われるように、各々の「とあるひ」を想い、心の中で日々の時間を奏でたことでしょう。悲しい日、嬉しい日、特別な日、いつもの何気ない日など、そのどれもがかけがえのない大切な「とあるひ」であることを、平井氏の音は気づかせてくれたはずです。 以降、平井氏は当館へ何度も足を運び、折々の展覧会を鑑賞し、空間を楽しむなど、数えきれない時間を過ごしてきました。
2019年12月より始めた音の日記「とあるひ」は、58日分の音のスケッチとなりました。その音を収録するため、2022年初夏に芦屋市立美術博物館でレコーディングを行い、アルバム「とあるひ 記録集」が完成しました。
この度、「とあるひ 記録集」のリリースを記念し、当館のホールや展示室、回廊といった様々な空間で立体作品の展示や公開録音、トークやライブなどを行います。光と闇、時をキーワードに平井氏の「とあるひ」をご鑑賞ください。
目には見えない音の在処を見る者の心を通して形象化する。そんな果てなき好奇心を平井真美子と芦屋市立美術博物館が共に手を取り、音と空間を通して象る1日限りのイベント「とあるひのこと 平井真美子」
平井自身が奏でる日々の音の欠片を美術博物館が持つ三つの展示空間に響かせ一人一人の心や体を癒し、そして問いかけます。共鳴する魂の音心浴。ぜひご体験ください。
第1展示室:”kurayami”
第2展示室:”hidamari
エントランスホール:”itonami”
展覧会の前売りチケット、およびライブチケットの購入方法
オンラインチケット「LivePocket」にてチケット販売(2/1(土)12:00-)
https://t.livepocket.jp/t/20250301_toaruhi
*チケットのお申込みには LivePocket の会員登録が必要になりますので、あらかじめご了承ください。*チケット購入ページに掲載している「注意事項」をよくお読みいただき、ご了承の上でチケットをご購入いただきますようお願いいたします。
お問合せ
[チケット購入について]
night cruising
E-Mail: info@nightcruising.jp Tel: 050-3631-2006 (FE 12:00-18:00)
[展示内容について]
当日は飲み物や軽食の販売を予定しています。追加の情報は美術博物館のホームページ、SNS等で発信予定です。出演アーティストのSNS等もあわせてご確認ください。
(※2025.2.22追加)
当日、敷地内では、BakeRoccaさんとcafe FLAGさんにご出店いただきます。
〇BakeRocca
ヴィンテージ家具屋の焼菓子
Instagram: @bake.rocca
◯cafe FLAG
ミニお弁当、ライスバーガーセットの軽食と珈琲、紅茶、ジュース
Instagram: @flagcafe
芦屋市立美術博物館
Tel: 0797-38-5432
http://ashiya-museum.jp
X: @ashiyabihaku
Instagram: @ashiyacitymuseum
■出演アーティスト
1,4 Photo by Sai
2.3,5,6 Photo by yayoi Arimoto
「とあるひのこと 平井真美子」ご案内チラシ
芦屋の文化財再発見 ―最新のヨドコウ迎賓館温室跡発見まで―
会 期 | : | 2024年11月30日(土)-2025年2月9日(日) |
休館日 | : | 月曜日(祝日は開館)、2025年1月14日(火) 年末年始(2024年12月28日(土)~2025年1月4日(土)) |
開館時間 | : | 10:00-17:00(入館は16:30まで) |
会 場 | : | 芦屋市立美術博物館 エントランスホール、第1展示室、第2展示室 |
観 覧 料 | : | 一般800(640)円、大高生500(400)円、中学生以下無料 ※( )内は20名以上の団体料金 ※ 高齢者(65歳以上)および身体障がい者手帳・精神障がい者保健福祉手帳・療育手帳をお持ちの方ならびにその介護者の方は各当日料金の半額になります。 |
主 催 | : | 芦屋市立美術博物館 |
後 援 | : | 兵庫県、兵庫県教育委員会、公益財団法人兵庫県芸術文化協会、神戸新聞社、NHK神戸放送局、サンテレビション、ラジオ関西 |
《展覧会内容》
文化財とは我が国の長い歴史の中で生まれ、育まれ、今日まで伝わっている貴重な財産のことです。その中で我々が遺跡と呼んでいるものは埋蔵文化財に区分されます。芦屋市には金津山古墳や芦屋廃寺跡といった埋蔵文化財が数多く存在します。
芦屋市の埋蔵文化財は古くから人々の関心を集め、芦屋市教育委員会による発掘調査が行われる前から、地表に落ちている土器などを調査していた在地の研究者もいました。文化財保護行政が整備されると、市教育委員会によって土地開発による遺跡の破壊を防ぐための発掘調査が数多く行われ、そこで様々な遺跡が発見されました。
1995年に発生した阪神・淡路大震災の復興に伴う発掘調査によって、各遺跡の詳しい性格や年代などの発見がありました。現在でも市内の調査は続いており、2023年にはフランク・ロイド・ライトが設計したヨドコウ迎賓館(旧山邑家住宅)の発掘調査が行われました。そこでは、かつて存在していた温室や渡り廊下などの付属施設の痕跡が見つかりました。
本展では、市内遺跡の出土品を通して、芦屋市の発掘の歴史について展示します。
また、仏教美術資料や『伊勢物語』といった、多分野にわたる当館所蔵の歴史資料も展示し、人々が守り続けてきた芦屋の歴史と文化の魅力を様々な観点から紹介します。
《主な展示物》
第1展示室 芦屋廃寺跡や金津山古墳などの遺跡から見つかった出土品を紹介
1.流水文銅鐸(芦屋市指定文化財/弥生時代/阿保山親王寺蔵)
2.三角縁波紋帯三神二獣鏡 (芦屋市指定文化財/古墳時代/阿保山親王寺蔵)
3.子持器台(旭塚古墳出土/飛鳥時代/芦屋市三条文化財整理事務所蔵)
4.黄釉鉄絵陶器盤(芦屋市指定文化財/寺田遺跡出土/平安時代末期から鎌倉時代初頭/芦屋市立美術博物館蔵)
5. 複弁蓮華文軒丸瓦(芦屋廃寺跡出土/飛鳥時代後期/芦屋市立美術博物館蔵)
6. 双龍環頭大刀(芦屋市指定文化財/八十塚古墳群出土/古墳時代後期/芦屋市立美術博物館蔵)
7. ヨドコウ迎賓館 発掘された渡り廊下跡
第2展示室 芦屋市立美術博物館館蔵品の歴史資料を「仏教美術」「中近世史」「伊勢物語」「近現代史」の4つに分けて紹介
8. 『三好長康山論裁許状』附挟板(芦屋市指定文化財/戦国時代/芦屋市立美術博物館蔵)
9. 太平記(江戸時代初頭/芦屋市立美術博物館蔵)
10. 徳本上人像(江戸時代/芦屋市立美術博物館蔵)
11. 涅槃図(江戸時代/芦屋市立美術博物館蔵)
12. 伊勢物語画帖(江戸時代中期/芦屋市立美術博物館蔵)
13. 打出焼(明治時代末期から昭和時代/芦屋市立美術博物館蔵)
14. 児玉多歌緒スケッチブック 谷の断片(芦屋川)(昭和時代初頭/芦屋市立美術博物館蔵)
15. 児玉多歌緒スケッチブック 地獄谷の奥─岩とあそぶ子等⑵六甲山習作(昭和時代初頭/芦屋市立美術博物館蔵)
16. 在原業平図像(昭和時代/芦屋市立美術博物館蔵)
《関連イベント》
(1)講演会「大発見でつづる芦屋の遺跡」
日時 | : | 12月7日(土)14:00-15:30 |
会場 | : | 美術博物館 講義室 |
講師 | : | 森岡 秀人氏(奈良県立橿原考古学研究所 客員研究員) |
参加費 | : | 無料(要観覧券) |
定員 | : | 60名 |
(2)講演会「歌名所としての芦屋~『伊勢物語』にみる絵画表現~」
日時 | : | 12月14日(土)14:00-15:30 |
会場 | : | 美術博物館 講義室 |
講師 | : | 明尾 圭造氏(大阪商業大学 教授) |
参加費 | : | 無料(要観覧券) |
定員 | : | 60名 |
(3)サイレント映画上映会「知って観て楽しむサイレント映画~ピアノ生伴奏つき~」
日時 | : | 12月15日(日)13:30—16:00 *途中休憩あり |
会場 | : | 美術博物館 講義室 |
上映作品 | : | 「シー・ホーク」(1924/アメリカ/123分) |
奏者 | : | 鳥飼 りょう氏(楽士・サイレント映画ピアニスト) |
参加費 | : | 無料(要観覧券) |
定員 | : | 60名 |
(4)講演会「謎多き古代寺院―芦屋廃寺―」
日時 | : | 12月21日(土)14:00-15:30 |
会場 | : | 美術博物館 講義室 |
講師 | : | 山本 剛史(芦屋市立美術博物館 学芸員) |
参加費 | : | 無料(要観覧券) |
定員 | : | 60名 |
(5)講演会「国指定重要文化財ヨドコウ迎賓館(旧山邑家住宅)の魅力」
日時 | : | 12月22日(日)14:00-15:30 |
会場 | : | 美術博物館 講義室 |
講師 | : | 竹村 忠洋氏(芦屋市国際文化推進課 学芸員) |
参加費 | : | 無料(要観覧券) |
定員 | : | 60名 |
(6)歴史ウォーク「芦屋博士と歩く 石から見る芦屋の歴史」
日時 | : | 1月12日(日)14:00-15:30 |
会場 | : | 美術博物館 講義室 |
講師 | : | 三宅 正弘氏(武庫川女子大学 教授) |
参加費 | : | 無料(要観覧券) |
定員 | : | 30名※要申込・先着順 |
(7)ミニコンサート
「令和6年度県内芸術家ロビーコンサート
磯辺陽ヴァイオリンミニコンサート ~チェコの響き、大陸への歴憧~ 」
日時 | : | 1月19日(日)17:00-17:30 |
会場 | : | 美術博物館 ホール |
奏者 | : | 磯辺 陽氏(ヴァイオリニスト)、猪瀬 千裕氏(ピアニスト) |
参加費 | : | 無料 |
定員 | : | 60名 |
(8)歴史ウォーク「芦屋博士と歩く 芦屋浜モダニズム」
日時 | : | 1月26日(日)14:00-15:30 |
会場 | : | 美術博物館 講義室 |
講師 | : | 三宅 正弘氏(武庫川女子大学 教授) |
参加費 | : | 無料(要観覧券) |
定員 | : | 30名 ※要申込・先着順 |
(9)ホールコンサート
「ヴァイオリンとピアノで巡る和のハーモニー ~芦屋が育てた貴志康一~」
日時 | : | 2月2日(日)14:00-15:00 |
会場 | : | 美術博物館 講義室 |
奏者 | : | 中嶋 弥生氏(ヴァイオリニスト) 山中 歩夢氏(ピアニスト・東京芸術大学、同志社女子大学 非常勤講師) |
参加費 | : | 無料(要観覧券) |
定員 | : | 100名 |
(10)講演会「芦屋の仏教文化財をめぐって」
日時 | : | 2月9日(日)14:00-15:30 |
会場 | : | 美術博物館 講義室 |
講師 | : | 杉﨑 貴英氏(帝塚山大学 教授) |
参加費 | : | 無料(要観覧券) |
定員 | : | 60名 |
(11)当館学芸員によるギャラリートーク
日時 | : | 12月1日(日)、1月13日(月・祝)、2月1日(土) 各日11:00-、14:00- |
会場 | : | 芦屋市立美術博物館 展示室 |
参加費 | : | 無料(要観覧券) |
【申込について】
*(6) (8)は事前申込が必要※先着順 詳細は美術博物館HPイベント欄にて確認ください
特別展「今井祝雄 ―長い未来をひきつれて」
会 期 | : | 2024年9月14日(土)-11月17日(日)10:00-17:00(入館は16:30まで) |
休館日 | : | 月曜日(ただし9月16日(月・祝)、9月23日(月・振休)、10月14日(月・祝)、11月4日(月・振休)は開館、9月17日(火)、9月24日(火)、10月15日(火)、11月5日(火)は休館) |
観 覧 料 | : | 一般900(720)円、大高生500(400)円、中学生以下無料 ※( )内は20名以上の団体料金 ※ 高齢者(65歳以上)および身体障がい者手帳・精神障がい者保健福祉手帳・療育手帳をお持ちの方とその介護者の方は各当日料金の半額 *リピート割引:本展チケットの半券をご提示いただいた方は、団体割引料金でご覧いただけます。(1枚につきお一人様1回限り、他の割引券との併用不可) ※11月9日(土)、10日(日) はあしやつくるば開催のため観覧無料 |
会 場 | : | 芦屋市立美術博物館 |
主 催 | : | 芦屋市立美術博物館 |
後 援 | : | 兵庫県、兵庫県教育委員会、公益財団法人兵庫県芸術文化協会、神戸新聞社、Kiss FM KOBE |
協 力 | : | 藤本由紀夫、林勇気、 ARTCOURT Gallery、Yumiko Chiba Associates |
《展覧会概要》
1946年に大阪で生まれた今井祝雄は、大阪市立工芸高等学校在学中の1964年、17才の時に第14回具体美術展へ初出品し、翌年最年少作家として「具体美術協会(具体)」会員となりました。1966年に「第10回シェル美術賞」で一等賞を受賞し、同年7月にグタイピナコテカで個展を開催、絵画や立体作品、モーターを利用した作品を「具体」で発表する一方、「第1回草月実験映画祭」(草月会館ホール・東京、1967)や「現代の空間’68-光と環境」(そごう・神戸、1968)では映像や光による作品を発表するなど、「具体」の新時代を担うメンバーの一人として活躍します。1970年代以降は、写真や映像、音などのメディアを用いた、空間や環境についての深い思索にもとづく作品や、パフォーマンスを含む身体的な表現を通して「空間」「時間」「現象」「存在」といった人間にとっての根源的な主題について考察する作品を数多く制作する一方、街中の公共的空間に作品を設置する活動も行うなど、現在も国内外で精力的に発表を続けています。
本展は、作家活動60年の節目に開催する、美術館では初の今井祝雄の個展となります。1960年代から80年代の平面、写真、映像作品を中心に、コロナ禍に生まれた作品や本展に向けて制作される新作を展示し、若くして作家活動をスタートした10代から現在にいたるまでの多様な活動を多角的に紹介し、今井祝雄という作家の知られざる全体像を明らかにする試みです。
《本展の見どころ》
今井祝雄という作家の全体像を明らかにする試み
本展は、初個展「17才の証言」(ヌーヌ画廊・大阪、1964年)や第14回具体美術展に初出品し、作家としてスタートした1964年から60年の節目となる2024年に開催します。
本展に向けて制作される新作《瀑布-ビデオの時代》から始まり、60年代から80年代に発表された平面、写真、映像、音などのメディアを用いた作品や関係資料約100点を展示するこの展覧会は、時間をさかのぼるような構成になっています。各時代の動きに敏感に反応しながら、「空間」「時間」「現象」「存在」といった人間にとっての根源的な主題を軸に展開していく今井の活動をまとまって振り返ることの出来る、初の機会となります。
1970年代の〈音〉の作品や関連資料を展示
向かい合わせに接した2基のスピーカーから、1975年、1976年に収録した今井の心臓音が響き合う《Two Heartbeats of Mine》(1976)を展示するほか、ドーム空間の遮光されたほぼ完全な暗闇の中に座る鑑賞者に向けて、中央からストロボ撮影するというパフォーマンス《八分の六拍子》(1976)で流れた自身の心臓音からメトロノームへと移り変わる八分の六拍子の〈音〉を、芦屋市立美術博物館の特徴的な空間に合わせて展示し、今井が関心を寄せ続ける〈音〉について考察します。
1970年代~80年代の映像作品を多数紹介する上映会を開催
今井祝雄は、「空間」「時間」「存在」といった根源的な問いを、自らの身体を用いた行為によって思索し、その場で生じた「現象」を写真や映像に留め作品とします。
本展では、未発表の映像作品を含め、1970年代から80年代の映像作品を中心に構成した上映会を行います。これまで今井の映像作品をまとめて鑑賞する機会は少なく、本上映会は貴重な機会となります。
本展図録を水声社より刊行予定
(A5判、144ページ、定価3,000円(税込)(予定) 2024年10月中旬予定)
本書は、「具体」期の活動から、ものと人間の関係への問い、映像・写真というメディアへの取り組みなど、今井祝雄の60年にわたる多彩な活動を紹介し、その活動の軌跡を明らかにします。
勝俣涼(美術批評・表象文化論)、高嶋慈(美術・舞台芸術批評)による書き下ろしの批評や、今井祝雄と藤本由紀夫の対談を収録。今井の活動を辿るだけにとどまらず、作品の今日的な意義を問い直し、現在の活動にも迫ります。
《出品予定作品・資料》
約100点(予定)
《関連イベント》*詳細は当館HPへ
(1)特別イベント「DVD上映+パフォーマンス+トーク」
日時 | : | 9月21日(土)13:00-17:00(予定)
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内容 | : | 特別上映会にあわせ、今井祝雄氏による《pizza Time》の再演と、スペシャルトークを行います。 | ||||||
出演 | : | 今井祝雄(本展出品作家)、林勇気(映像作家) | ||||||
会場 | : | 講義室 | ||||||
定員 | : | 60名(どなたでも) | ||||||
参加費 | : | 無料(ただし要観覧券)。申込不要、直接会場へ |
(2)上映会「時間劇場:1970年代―80年代を中心に」
日時 | : | 10月19日(土)、11月2日(土)、11月16日(土) 10:00-17:00 *映像作品をループ上映 |
会場 | : | 講義室 |
定員 | : | 60名(どなたでも) |
参加費 | : | 無料(ただし要観覧券)。申込不要、直接会場へ |
(3)対談「たとえば目と耳について」
日時 | : | 10月6日(日) 14:00-15:30 |
講師 | : | 今井祝雄(本展出品作家)、藤本由紀夫(アーティスト) |
会場 | : | 講義室 |
定員 | : | 60名(どなたでも) |
参加費 | : | 無料(ただし要観覧券)。申込不要、直接会場へ |
(4)今井祝雄と“石”巡り
日時 | : | 10月26日(土)13:00-16:00(予定) *小雨決行 |
案内人 | : | 今井祝雄(本展出品作家) |
訪問地 | : | 新大阪、南船場、豊中ほか |
対象 | : | どなたでも 15名 *要事前申込 |
参加費 | : | 200円(レクリエーション保険代)、要観覧券、*移動に伴う交通費は別途各自負担 ご希望の方は、10月18日(金)までに 芦屋市立美術博物館に メール(ashiya-bihaku@shopro.co.jp)もしくはお電話(0797-38-5432)にてお名前・年齢・ご住所・ご連絡先(電話・メールアドレス)を添えてお申し込みください。 応募者多数の場合は抽選。 |
(5)学芸員によるギャラリートーク
日時 | : | 9月16日(月・祝)、10月12日(土) いずれも14:00から 1時間程度 |
参加費 | : | 無料(ただし要観覧券)。申込不要、直接会場へ |
《出品作品・資料(予定)》
1 グタイピナコテカでの個展会場風景、1966
2 《作品》 1965 アクリル、ミクストメディア、カンヴァス 芦屋市立美術博物館蔵
3 《円》 1967 モノクロ、サウンド(4分3秒)
4 《Two Heartbeats of Mine》 1976 インスタレーション 合体スピーカー、心音テープ、プレイヤー2台
5 《Red Light―L》より 1976 ゼラチンシルバー・プリントに一部手彩色
6 《タイムコレクション》 1981 CBプリント
7 《矩形の時間》 1980 ビデオテープによるパフォーマンス(21分18秒)
8 《ターミナルビルの一日》 1983-84 カラー、サウンド(1分57秒)
9 《Pizza Time》 1983 パフォーマンス/カラー、サウンド(9分51秒)
10 《デイリーポートレイト》 1979-、インスタント写真
2以外、作家蔵
《略歴》
今井祝雄 Imai Norio
1946年大阪市生まれ。1965年大阪市立工芸高等学校美術科洋画コース卒業。高校在学中、同級生の蟻田哲と共に、大阪中之島に開館したグタイピナコテカを訪問し「具体美術協会(具体)」を知る。1964年、ヌーヌ画廊(大阪)で初個展「17歳の証言」展を開催、来場した吉原治良に誘われ、同年「第14回具体美術展」に出品、翌年「具体」会員となる。1966年に「第10回シェル美術賞」で一等賞を受賞、同年7月にグタイピナコテカで個展を開催。白一色で塗られた絵画や立体作品、モーターを利用した作品を「具体」で発表する一方、「第1回草月実験映画祭」(草月会館ホール・東京、1967)や「現代の空間’68-光と環境」(そごう・神戸、1968)では映像や光による作品を発表するなど、「具体」の新時代を担うメンバーの一人として活躍、「具体」が解散する1972年まで会員として活動した。「具体」解散以降は、写真や映像、音などのメディアを用いた、空間や環境についての深い思索にもとづく作品や、パフォーマンスを含む身体的な表現を通して「空間」「時間」「現象」「存在」といった人間にとっての根源的な主題について考察する作品を数多く制作するとともに、街中の公共的空間に作品を設置する活動も行うなど、現在も国内外で精力的に発表を続けている。
主なコレクションに、芦屋市立美術博物館、大阪中之島美術館、大阪府、京都国立近代美術館、国立国際美術館、滋賀県立美術館、東京都写真美術館、兵庫県立美術館、福岡市総合図館書、宮城県美術館、天目里美術館(中国)、アクセル・アンド・メイ・ヴェルヴォ-ルト財団(ベルギー)、ゲティ・センター(アメリカ)、ファーマサイエンス・コレクション(カナダ)、ラチョフスキー・コレクション(アメリカ) ほか多数。
令和6年度 歴史企画展 「芦屋と阪神・淡路大震災」
歴史資料展示室企画展示スペース
※開館時間・休館日・観覧料は展覧会に準ずる
横倒しとなった阪神高速道路
《展示内容》
1995年1月17日5時46分に淡路島北部沖の明石海峡を震源とするマグニチュード7.3の大規模な地震が発生しました。その被害は甚大で、第二次世界大戦後に発生した自然災害の中でも、東日本大震災が発生するまでは最大規模のものでした。
阪神・淡路大震災と名付けられたこの自然災害は、震源地に近かった芦屋にも大きな被害を与えました。
2025年には震災から30年を迎えますが、震災を経験していない世代や震災後に芦屋へ移り住んだ人々も増加しています。
本展では、当時の記録写真を展示し、市内各地の被災状況や復興の歩みを紹介します。
特別展
創立100周年記念
信濃橋洋画研究所 ―大阪にひとつ美術の花が咲く―」
会 期 | : | 2024年6月22日(土)―8月25日(日) |
休館日 | : | 月曜日(ただし7月15日(月・祝)、8月12日(月・振休)は開館、7月16日(火)、8月13日(火)は休館 ) |
開館時間 | : | 10:00-17:00(入館は16:30まで) |
会 場 | : | 芦屋市立美術博物館 |
観 覧 料 | : | 一般800(640)円、大高生500(400)円、中学生以下無料 ※ 歴史資料展示室の観覧料も含む ※( )内は20名以上の団体料金 ※ 高齢者(65歳以上)および身体障がい者手帳・精神障がい者保健福祉手帳・療育手帳をお持ちの方とその介護者の方は各当日料金の半額 ※7月15日(月・祝)は「ひょうごプレミアム芸術デー」として観覧無料 |
主 催 | : | 芦屋市立美術博物館 |
後 援 | : | 兵庫県、兵庫県教育委員会、公益財団法人兵庫県芸術文化協会、朝日新聞神戸総局、神戸新聞社、NHK神戸放送局、Kiss FM KOBE |
助 成 | : | 公益財団法人 朝日新聞文化財団、芸術文化振興基金![]() |
《展覧会概要》
大正末から昭和初期にかけて、大阪が面積・人口ともに日本一の近代都市となった大大阪時代。その最中1924年、大阪市西区信濃橋交差点に「信濃橋洋画研究所」が誕生しました。前年にそろって二科会員となった気鋭の洋画家・小出楢重、黒田重太郎、鍋井克之、国枝金三が、東京や京都に比べて芸術の実らない地とされていた大阪で、洋画家を志す者の指導を目的に開設したものです。
本研究所での講習は、デッサンや油絵などの実技と、美術史や解剖学といった講義によって構成され、ここで学生から会社勤めの者まで幅広い層が学びます。彼ら研究生以外にも門戸を開き、全国から希望者が殺到した夏季講習会や、講習成果発表の機会となった研究所展(第4回から「全関西洋画展」)などの先進的な取り組みも次々に実施し、1944年に閉鎖されるまでの約20年間に、多くの才能が輩出されました。自らが体得してきた洋画の技術を次世代に伝えるべく奔走する講師陣と、その教えを吸収しようとする研究生たちの活気ある交流によって、講師陣が目指した「大阪市にも一つの美術の花が咲く」*という文化的な土壌が、確かに醸成されていったのです。
講師の一人・小出楢重が晩年を過ごし、本研究生も集った芦屋の地で、創立から100周年の節目に開催する本展は、信濃橋に集った画家たちの作品を一堂に展観するとともに、彼らの回想や講習カリキュラムなどから、ここでの指導と学びの実態を再検証するものです。
本研究所が洋画界に吹きこんだ新風と花開いた成果をご覧いただき、関西の洋画史へ理解を深めていただく機会となりましたら幸いです。
*鍋井克之が第1回研究所展に寄せた文章より(『週刊朝日』第23号、1924年11月23日、p.9)
《本展の見どころ》
(1)近代洋画の名品たち ―関西洋画壇を代表する20作家の60作品を一堂に展観。
信濃橋洋画研究所で初代講師を務めた小出楢重、国枝金三、黒田重太郎、鍋井克之の4者をはじめとする個性豊かな講師陣や、本研究所で学んだ画家たちは、当時、そしてその後の関西洋画壇を背負って立つ存在でした。
本展では信濃橋洋画研究所を起点に生み出された洋画の名品を、大大阪という活気ある時代背景のもと一堂に展観します。さらに近年新たに発見された小出楢重の作品や、公立美術館では初公開となる黒田重太郎作品も展示します。
(2)信濃橋洋画研究所に集った画家たちの言葉から、その活動の実態に迫る。
本研究所の取り組みは、これを後援していた『朝日新聞』や『週刊朝日』にて、記録写真や講師陣が寄せた文章によって随時紹介されていたほか、複数の研究生が回想を残しています。
本展では、これらの画家たちが残した文章や言葉から、本研究所での指導と学びの実態を検証紹介します。
(3)全国の洋画講習会の先駆け!夏季講習会の全容を明らかに
研究所開設の年から『週刊朝日』の後援で実施された夏季講習会は、研究生以外も参加でき、全国から希望者が殺到するほど人気を博します。実技・学科講習と関西名勝地での風景写生実習が十数日間にわたり実施されたこの講習会は、その後全国の美術団体や研究所が開催するようになる先駆けとなりました。
本展では、講習カリキュラムや小出楢重旧蔵の写真資料、週刊朝日に掲載された講師陣の報告やエッセイなどから、この講習会の内容を詳しく紹介します。
(4)洋画を学ぶプロセスとは? ―洋画家としての修業過程
小出楢重と鍋井克之は東京美術学校で、国枝金三と黒田重太郎は京都の画塾・関西美術院でそれぞれ絵を学びます。
このような当時の洋画教育機関の状況も踏まえつつ、石膏像や人体モデルのデッサンから、油絵具による絵画制作へと至る洋画習得の過程を、小出と黒田の初期のデッサンや資料によって紹介します。
(5)信濃橋から芦屋へ ―小出楢重を慕った画家たち
小出楢重に師事するため来阪、のちに書生となり小出家で暮らした松井正は、本研究所の開設当初からここで学びつつ講師陣の手伝いをするようになります。長谷川三郎や山崎隆夫、仲田好江らは研究所で学ぶ一方、1926年に芦屋へ転居した小出のアトリエへも通い、直接指導を受けました。
本展では、これらの画家たちと小出が芦屋の地で結んだ師弟関係について、彼らの作品および資料から紹介します。当館前庭に復元されている小出のアトリエでも関連した小展示を行います。
《出品作家》
〇初代講師を務めた画家たち:小出楢重、国枝金三、黒田重太郎、鍋井克之
〇研究所に学び、のちに講師となった画家たち:古家新、松井正、田村孝之介、山本直治、浜田葆光、伊藤継郎、小出卓二、藤井二郎
〇学んだ画家たち:飯島一次、井上覺造、木村敏、高岡徳太郎、津高和一、仲田好江、長谷川三郎、山崎隆夫
出品予定作品・資料
1 松井正《都会風景》1924年 油彩、カンヴァス 大阪中之島美術館蔵
2 国枝金三《都会風景1(信濃橋)》1925年 油彩、カンヴァス 大阪市立美術館蔵 *第12回二科展
3 小出楢重《帽子のある静物》1923年 油彩、カンヴァス 公益財団法人 西宮市大谷記念美術館蔵 *第10回二科展
4 鍋井克之《鴨飛ぶ湖畔》1932年 油彩、カンヴァス 大阪市立美術館蔵 *第19回二科展
5 黒田重太郎《不老長春図》1938年 油彩、カンヴァス 星野画廊蔵 *第12回全関西洋画展
6 長谷川三郎《トロッコ》1924年頃 油彩、カンヴァス 学校法人甲南学園 長谷川三郎記念ギャラリー蔵 *白象会第2回展
7 小出楢重《素描(石膏デッサン)》1911年頃 木炭、紙 芦屋市立美術博物館蔵
8 信濃橋洋画研究所 開所式(1924年4月3日)
前列左より鍋井克之、小出楢重。中列左より国枝金三、黒田重太郎
9 裸婦デッサンに取り組む研究生たち(1930年頃)
10 第5回夏季講習会 滋賀県大津での風景写生実習(1928年8月)
左より国枝金三、鍋井克之、黒田重太郎
《関連イベント》
(1)講演会「信濃橋の時代」
日時 | : | 6月23日(日)14:00-15:30 |
講師 | : | 山野英嗣(和歌山県立近代美術館 館長) |
会場 | : | 講義室 80名(どなたでも) *聴講無料(ただし要観覧券)。申込不要、直接会場へ |
(2)スライドトーク「洋画を学ぶ ―信濃橋に集った画家たちの交流とともに」
日時 | : | 7月27日(土)14:00-15:30 |
講師 | : | 川原百合恵(本展担当学芸員) |
会場 | : | 講義室 80名(どなたでも) *聴講無料(ただし要観覧券)。申込不要、直接会場へ |
(3)街歩きイベント「大大阪を歩く・大阪近代建築めぐり」
日時 | : | 6月30日(日)10:00-13:00 |
講師 | : | 髙岡伸一(近畿大学建築学部 教授) |
場所 | : | 大阪市北浜~中之島付近の近代建築が残る地域 |
参加費 | : | 200円(レクリエーション保険代等)+各施設入場料実費 |
対象 | : | 小学生以上 20名 *事前申込制、6月14日(金)締切 お電話(0797-38-5432)かメール(ashiya-bihaku@shopro.co.jp)にて、【お名前・年齢・ご住所・ご連絡先】をお伝えください。応募多数の場合は抽選となります。 *詳細は追って当館HPでお知らせします。 |
(4)学芸員によるギャラリートーク
日時 | : | 7月6日(土)、7月15日(月・祝)、8月18日(日)各回14:00 *参加無料(ただし7月6日、8月18日は要観覧券)。申込不要、直接会場へ |
ヨドコウ迎賓館竣工100周年記念事業
「令和5年度芦屋市内遺跡発掘調査速報展」
歴史資料展示室 企画展示スペース
※開館時間・休館日・観覧料は展覧会に準ずる
《展示内容》
ヨドコウ迎賓館(旧山邑家住宅)は、「櫻正宗」の銘柄で知られる灘五郷の山邑酒造株式会社(現:櫻正宗株式会社)8代目当主の山邑太左衛門の別邸として1924(大正13)年に建てられました。設計は近代建築の巨匠であるフランク・ロイド・ライトが行い、建築家の遠藤新と南信によって完成しました。1947(昭和22)年に株式会社淀川製作所の所有となり、1974(昭和49)年には、大正時代の鉄筋コンクリート造りの建物として初の国指定重要文化財となりました。
ヨドコウ迎賓館の敷地内東側には本来、温室や使用人の住居、倉庫と、主屋と温室を繋ぐ渡り廊下など、様々な付属建物があったことが1925(大正14)年刊行の雑誌『新建築』からわかっています。それら付属建物は、1963(昭和38)年の県道精道奥山線の拡幅や戦後の住宅建築によって姿を消してしまいました。
令和5年度に行われた敷地内の発掘調査によって、付属建物や滝、池などの遺構が見つかりました。
本展では、発掘調査で見つかった出土品や遺構の写真を展示し、創建時の建物の様子を紹介します。
展示品一覧
番号 | 資料名 | 年代 |
1 | 大谷石 | 大正時代 |
2 | 布袋の痕跡が残る擬石の材料 | 大正時代 |
3 | レンガ | 大正時代 |
4 | 竣工当時の色がわかる壁片 | 大正時代 |
5 | ガラス片 | 昭和時代中頃 |
6 | タイル片 | 昭和時代中頃 |
7 | ガラス容器 | 昭和時代中頃 |
8 | 陶器蓋 | 昭和時代中頃 |
9 | 瓦片 | 昭和時代中頃 |
10 | 解体計画中止運動ポスター | 昭和46(1971)年 |
11 | 解体計画中止運動チラシ | 昭和46(1971)年 |
コレクション特集 「具体美術協会/芦屋」「アプローチ!―アーティストに学ぶ世界のみかた」
プレスリリース/ちらし/(具体)作品リスト/(アプローチ!) 作品リスト
会 期 | : | 2024年4月13日(土)~6月9日(日)10:00-17:00(入館は16:30まで) |
休館日 | : | 月曜日(ただし4月29日(月・祝)、5月6日(月・振休)は開館、4月30日(火)、5月7日(火)は休館) |
観 覧 料 | : | 一般500(400)円、大高生300(240)円、中学生以下無料 ※ 2つの特集を併せての観覧料となります。 ※ 歴史資料展示室の観覧料も含む ※ 5月11日(土)、12日(日)は無料観覧日(あしやつくるば開催) ※( )内は20名以上の団体料金 ※ 高齢者(65歳以上)および身体障がい者手帳・精神障がい者保健福祉手帳・療育手帳をお持ちの方ならびにその介護者の方は各当日料金の半額 |
会 場 | : | 芦屋市立美術博物館 |
主 催 | : | 芦屋市立美術博物館 |
後 援 | : | 兵庫県、兵庫県教育委員会、NHK神戸放送局、公益財団法人 兵庫県芸術文化協会、神戸新聞社、Kiss FM KOBE |
芦屋市立美術博物館では、現在約1,500点の美術作品を収蔵しています。
本展では2つの特集によって、コレクション作品をご紹介します。
《展覧会の概要》
芦屋市立美術博物館では、1954年に芦屋で結成された「具体美術協会(具体)」に属した作家の作品を多数所蔵しています。本特集では、当館コレクションの「具体」の作家の作品約45点とともに当時の資料を展観し、1972年に解散するまでの「具体」の時間を紹介します。
《見どころ》
○ 2024年は、国際的な活動を展開した前衛美術グループ「具体美術協会(具体)」が1954年に結成されてから70年という記念の年となります。
このたび芦屋市立美術博物館が誇る「具体」コレクションから35名の作品約45点を展示し、それまでの美術の概念にとらわれない実験的、独創的な作品を数多く生み出した「具体」の18年を振り返ります。
○ 本展では、機関誌『具体』やグタイピナコテカで開催された各作家の個展パンフレット、展覧会関係資料等を展覧するほか、記録写真や記録映像をご覧いただくコーナーを設け、アーカイブからも「具体」の時間を辿ります。
○ 1991年の開館時より収蔵してきた当館の「具体」コレクションは、「具体」の第1世代から第3世代の会員の作品を多数所蔵しており、国内外で類を見ない充実したコレクションとなります。
《出品作家》
*50音順/当館コレクションより
「具体美術協会(具体)」とは
兵庫県芦屋市に在住していた、関西において戦前から前衛画家として活躍していた吉原治良をリーダーに、彼に作品の批評を受けていた阪神間の若い作家たちによって、1954年に結成された前衛美術グループ。創立メンバーは17名、18年の活動期において60名を超える作家が会員として参加した。吉原治良による「人の真似をするな」というスローガンを掲げ、「われわれの精神が自由であるという証を具体的に提示したい(『具体』創刊号、1955年より)という理念のもと、会員たちは何ものにもとらわれない自由な発想と、新しい美の創造に向けた独創的な作品の発表を続けた。1972年の吉原治良逝去を機に解散。
「具体」は、戦後の日本美術を代表するグループとして、国内外で高い評価を受けている。
【展示作品・資料】作品約45点、資料約40点(予定)
1.嶋本昭三 《作品》1954年 塗料、新聞紙 ©shimamotoLAB Inc.
2.田中敦子 《作品》1957年 油性インク、油彩、紙 ©Kanayama Akira and Tanaka Atsuko Association
3.松谷武判 《繁殖の63-130》1963年 ビニール接着剤、アクリル、板
4.名坂有子 《UNTITLED》1963年 アクリル、板
5.小野田實 《作品64-H》 1964年 油彩、ビニール接着剤、樹脂、板 ©ONODA Minoru
6.菅野聖子 《作品》 1965年頃 塗料、ダンボール、板
7. 第1回具体美術展(1955年、小原会館・東京) 写真提供:大阪中之島美術館
8.野外具体美術展(1956年、芦屋公園・兵庫) 写真提供:大阪中之島美術館
1~6は全て芦屋市立美術博物館蔵
《展覧会概要》
世界には、実に多くの物質や事柄が存在しています。
自然界は引力、重力など目に見えない力のもと、空気や光、水で満たされ、数多の動物や植物が生きています。人々は自然界と共生しつつ、他の人間と関わり社会を構成し、感情や情報をやり取りしながら生活しています。
アーティストたちもまた、私たちと同じ世界に生き、世界に存在する数多の物事から発想し、唯一無二の作品を創造します。
彼・彼女らは、世界をどのようにとらえ、制作へとつなげているのでしょうか?
本展では、当館が所蔵する近現代作家の絵画、立体、写真作品を、「自然」「社会・人間」「造形」といったキーワードのもとに展観。制作を通して世界と関わるアーティストたちの視点と制作の手法に迫ります。
【出品点数】
作品約60点
【出品作家】
蟻田哲、植松奎二、清水九兵衛、デイヴィッド・ナッシュ、戸谷成雄、中川佳宣、ハナヤ勘兵衛、舟越保武、紅谷吉之助、堀尾貞治、松井正、三島喜美代、元永定正、渡辺信子
《見どころ》
〇 当館が所蔵する近現代作家14名の絵画、立体、写真作品約60点を展観。
多彩な表現の作品たちを一堂にご覧いただきます。
〇 アーティストたちは世界にあふれる物事を独自の視点でとらえ、作品によって可視化し、私たち(鑑賞者)にたくさんの気づきを与えてくれます。本展では、アーティストたちの視点とアプローチの手法を紹介し、みなさんに、私たちと同じ世界を生きるアーティスト像へアプローチしていただきます。
〇 「世界」に存在する物事の中から、それぞれのアーティストたちが制作の動機・題材としたものをキーワードとして、作品とともに紹介していきます。
*キーワード:自然、重力・引力、植物、命、戦争、宗教、情報、災害、労働、素材、形体、造形…
【展示作品】
1.植松奎二《Triangle – Stone / Cloth》2021年 石、綿布 撮影者:髙嶋清俊
2.中川佳宣《果実あつめ》1990年 ミクストメディア
3.ハナヤ勘兵衛《銀めし》1952年 ゼラチンシルバー・プリント
4.松井正《オリャンタイ・タンボ》1985年 油彩、布
5.元永定正《あかのうえ》〈ほへとシリーズ〉1986年 シルクスクリーン、紙
6.渡辺信子《UNTITLED》1994年 布、板
全て芦屋市立美術博物館蔵
《関連イベント》
1.まなびはく・講座「『具体』研究と1980年代」
講 師 | : | 尾﨑信一郎(鳥取県立美術館 館長予定者)、平井章一(関西大学文学部 教授) |
内 容 | : | 「具体美術協会(具体)」がヨーロッパで再評価されはじめた1980年代、学生時代に「具体」の調査研究を始め、その成果をその後学芸員として展覧会で発表してきたお二人に、当時の「具体」をとりまく状況や、元メンバーとの交流など自身の経験をお話しいただきます。 |
日 時 | : | 6月1日(土)14:00-16:00(予定) |
会 場 | : | 当館 講義室 |
対 象 | : | どなたでも |
定 員 | : | 80名(予定)*申込不要、直接会場へ |
参加費 | : | 無料(ただし要観覧券) |
2.びはくルーム・ワークショップ「植物を写す『蜜蝋ドローイング』」
講 師 | : | 中川佳宣氏(美術家、大阪芸術大学美術学科 教授) |
内 容 | : | 植物をモチーフとした作品を手掛ける中川さんと一緒に、当館周辺の植物を観察し、蜜蝋による独特の風合いをもつドローイング作品を制作します。 |
日 時 | : | 5月18日(土)13:00-16:00 |
会 場 | : | 当館体験学習室 ほか |
対 象 | : | 小学3年生以上 |
定 員 | : | 20名 *事前申込制 |
参加費 | : | 200円(要観覧券) |
3.学芸員によるギャラリートーク
日 時 | : | 4月20日(土)、5月11日(土)、12日(日)、6月9日(日)(予定) いずれも14:00~、1時間程度 |
ガイド | : | 当館学芸員(大槻晃実、川原百合恵) |
会 場 | : | 当館 展示室 |
対 象 | : | どなたでも *申込不要、直接会場へ |
参加費 | : | 無料(ただし4月20日(土)、6月9日(日)は要観覧券) |
【申込について】
ワークショップは事前申込が必要です。お電話(0797-38-5432)かメール(ashiya-bihaku@shopro.co.jp)にて、お名前(お子さまの場合は学年)、ご住所、ご連絡先をお伝えください。応募多数の場合は抽選。
第41回芦屋市造形教育展
【開催概要】
芦屋市内の就学前施設、小学校、中学校の子どもたちの作品を、全館にわたり展示します。
【会期】
2024年2月10日(土)-2024年2月18日(日)
午前10時-午後5時(入館は午後4時30分まで)
【休館日】
2月13日(火)
【会場】
芦屋市立美術博物館
【観覧料】
無料
【主催】
芦屋市教育委員会、芦屋市造形教育研究会
【お問い合わせ】
芦屋市教育委員会教育部学校教育室学校支援課(℡:0797-38-2143 / 平日執務時間内)
※歴史資料展示室では、常設展および企画展「ちょっとむかしのくらし展
―昭和の生活用品たち―」を開催中
第67回 芦屋市展
《開催概要》
「何人も随意に応募することが出来ます」という自由さが特色の公募展として1948年に第1回展が開催されて以来、本展は今年で67回目となりました。本年も多くの方々に親しみを持っていただける公募展をめざします。前回に引き続き、会期中に来場者の投票で選ぶ賞も設けます。
《会期》
2024年3月5日(火)-3月24日(日)
午前10時-午後5時(入館は午後4時30分まで)
*最終日3月24日の展示は午後4時まで(入館は午後3時30分まで)
*月曜日休館
《会場》
芦屋市立美術博物館 第1展示室・第2展示室、ホール、ギャラリー
《観覧料》
無料
《作品搬入日》
2024年2月24日(土) 午前10時~12時、午後1時~3時
《審査員》
今井祝雄(美術家、元具体美術協会会員)
児玉靖枝(美術家)
小林 公(兵庫県立美術館学芸員)
川口拡之(元奈良市立写真美術館学芸員)
林 直(写真家、大阪芸術大学客員教授)
*肩書きは2023年11月現在のものです。(各部門、順不同)
《賞》
芦屋市長賞 | 2点 | 副賞各3万円 |
芦屋市議会議長賞 | 2点 | 副賞各2万円 |
芦屋市立美術博物館奨励賞 | 2点 | 副賞各1万円 |
審査員特別賞 | 若干名 | 賞状 |
《寄託賞》
芦屋市婦人会賞、芦屋ユネスコ協会賞、芦屋ライオンズクラブ賞、芦屋ロータリークラブ賞、菊寿会会長賞、ターナー色彩株式会社賞、中山岩太賞、ハナヤ勘兵衛賞、吉原治良賞、LADSギャラリー賞(五十音順)
オーディエンス賞(※会期中来場者の投票により決定)
協力:芦屋市商工会
《講評会》
写真:3月10日(日)午後2時―3時30分(予定)
平面:3月17日(日)午後2時―3時30分(予定)
《授賞式》
3月24日(日)午後2時―3時30分 芦屋市立美術博物館
《主催》
芦屋市、芦屋市教育委員会、芦屋市立美術博物館
応募の詳細は以下のとおりです。
■部門
〇平面(油彩画、水彩画、日本画、版画などを含む)
〇写真
■規格/組作品は1点として応募し、組んだ状態で規定サイズ内に収めてください。
【平面作品】
*画面の大きさが縦163㎝×横163㎝以内。
*壁面に展示できるもの。
*屋外展示は不可。
*応募者自身で移動可能なものに限ります。
*建物、器物などを傷つけないようにしてください。
【写真作品】
*額装等を含めて縦90㎝×横90㎝以内。
*額装仕上げはできるだけガラス、アクリル等で画面保護してください。
*パネル仕上げ等画面が露出している場合は、不可抗力による作品の損傷について主催者はその責任を負いません。
■注意事項
・展示に必要な吊り具、紐等は各自取り付けておいてください。
・持ち運びや陳列困難なもの、異臭を放つもの、腐敗しやすいもの、会場や観客に危害や損傷を加える恐れがある(乾燥が十分でない等)もの等は受付けません。
・展示方法に指定があるものは、配置図、写真等をあらかじめ添付してください。
・出品作品の保管、展示は万全の注意を払って行いますが、不可抗力による作品の損傷について主催者はその責任を負いません。
・著作権や肖像権等の問題が生じた場合には出品者が対応するものとし、主催者は責任を負いません。
■応募資格
どなたでも。年齢、経歴、資格、国籍を問いません。
*海外から応募する場合は、日本国内に代理人を設けてください。代理人は、応募書類の提出、出品料の納入、作品の搬入、搬出を行ってください。審査結果は代理人あてに通知しますので、応募書類の氏名欄には出品者の氏名と在住地及び代理人の氏名を両方記入し、住所、電話番号欄には代理人の住所、電話番号を記入してください(詳細は要問合せ)。
■出品点数等
1部門につき1人2点以内。両部門への出品可。
他の公募展・グループ展・個展、ウェブサイト等で公開していない自作の未発表作品に限る。
■出品料
1部門につき1,000円(1部門につき2点以内)
*作品搬入時にはおつりのないようにご準備ください。
*納入された出品料の払い戻しはいたしません。
■応募方法
募集要項のA、B、C、D票の表裏すべて(*印以外)に必要事項を記入し、B票裏面に切手を貼って1部門につき出品料1,000円とともに搬入当日にお持ちください。事前申込は不要です。
*ご記入いただいた情報は当館で責任を持って管理し、芦屋市展以外の目的には使用しません。
■搬入日
日時:2月24日(土) 午前10時~12時、午後1時~3時
場所:芦屋市立美術博物館
*作品裏に必ず天地、出品者名、作品名、連絡先を明記してください。
*委託搬入は、当日業者が出品者を代行する形でのみ受付けます(現金書留等による出品料の受付けはしません)。
*委託搬入は、委託業者にC出品料受取票をお渡ししますので、その旨業者に伝えて、お受け取りください。
*午前12時から午後1時の受付けはできません。
*作品の梱包材等は搬入後お持ち帰りください。
■搬出日
搬出の際はB審査通知票をお持ちください。
【選外作品】
日時:3月9日(土) 午前10時~12時、午後1時~3時
*入選作品がある場合は、その入選作品と同時に搬出しても差し支えありません。
【入選作品】
日時:3月24日(日) 午後4時~6時
■その他
・審査結果は応募者本人(代理人による応募の場合は代理人)にB票によって通知します。
お電話などでのお問い合わせはご遠慮ください。
・入選作品については目録を作成します。
・入賞作品については、広報資料等として、入賞作品であることを明記したうえで図版及び個人名を使用することがありますのでご了承ください。なお、個人情報は芦屋市展以外の目的には使用しません。
・入選後、自作、未発表のものでない等、本要項に該当しないことが判明した場合は、入賞、入選を取り消すことがあります。
・例外なく指定日時以外の作品返却には応じられませんので、返却日時を厳守してください。
・搬出日時を経過した作品については、主催者はその損傷・紛失等の責任を負いません。また、出品者が作品保有の権利を放棄したものとみなすことがありますので、搬出日時を厳守してください。
作品の応募につきましては、1月中旬頃から順次配布する「募集要項」をご確認ください。
【募集要項 設置場所】
芦屋市立美術博物館、芦屋市役所生涯学習課窓口 他(市内公共施設等にて順次配布)
*募集要項の郵送をご希望の方は、送り先を記入した84円切手貼付(1部希望の場合)の封筒を同封し、以下の住所までお送り下さい。2部以上ご希望の場合は、送料が異なりますのでお問い合わせください。
《送付先》
〒659-0052 兵庫県芦屋市伊勢町12-25
芦屋市立美術博物館「芦屋市展」係
*封筒表に「芦屋市展募集要項送付希望」と朱書きしてください。
~第67回芦屋市展に関するお問い合わせ~
芦屋市立美術博物館 「芦屋市展」係
〒659-0052 兵庫県芦屋市伊勢町12-25
Tel:0797-38-5432 Fax:0797-38-5434
http://ashiya-museum.jp/
【第67回 芦屋市展入賞者 発表】
第67回芦屋市展の「平面」「写真」各部門の入賞者が決定致しました。
入賞者は下記の通りとなります。
◎第67回芦屋市展 入賞者 一覧 (敬称略)
【平面】
芦屋市長賞 | 西浦絵理 ≪うつる≫ | |
芦屋市議会議長賞 | 門脇済美 ≪Map-もうひとつの未来≫ | |
芦屋市立美術博物館奨励賞 | 陶國康子 ≪レモンライダー レモンやめたい≫ | |
審査員特別賞 | 阿部竜宏 ≪梱包された作品のようなもの#001≫ | |
審査員特別賞 | 熊谷綾 ≪残像≫ | |
審査員特別賞 | 廣田くみこ ≪半分になる練習≫ | |
芦屋市婦人会賞 | 芳田澪子 ≪`24-1(B)≫ | |
芦屋ユネスコ協会賞 | 折羽弘子 ≪枯れ蓮のさき≫ | |
芦屋ライオンズクラブ賞 | 本宮氷 ≪かつて補食者であったもの、または被食者になろうとするもの≫ |
|
ターナー色彩株式会社賞 | 藤本尚隆 ≪おしてるや≫ | |
吉原治良賞 | HASE.≪「土俵」/「Ring」≫ | |
LADSギャラリー賞 | 畠山忠美 ≪胡蝶の夢≫ |
【写真】
芦屋市長賞 | 島津貴充 ≪タナトス ノ ユリ≫ | |
芦屋市議会議長賞 | 西村俊裕 ≪新学期・出合いの春≫ | |
芦屋市立美術博物館奨励賞 | 清水晴夫 ≪音魂≫ | |
審査員特別賞 | 今田裕 ≪春の移ろい≫ | |
審査委特別賞 | 岡村佳代子 ≪力をあわせて≫ | |
審査員特別賞 | 竹村幸子 ≪樹≫ | |
芦屋ロータリークラブ賞 | 半澤良樹 ≪生業≫ | |
菊寿会会長賞 | 井之上修三 ≪収穫≫ | |
中山岩太賞 | 村上よしみ ≪夏の宵≫ | |
ハナヤ勘兵衛賞 | 多田昭行 ≪光と色の世界②≫ | |
マースフォト賞 | 加藤利弘 ≪悠久のモスレム寺院≫ |
〇全入選作品のリストはこちら
【オーディエンス投票開催】(平面、写真、各部門1名)
3月5日(火)~3月17日(日)の間、来場者によるオーディエンス賞投票を開催致します。期間中に来場された方は、各部門1票ずつお好きな作品に投票ができます。