

三田谷治療教育院のあゆみ
医学博士の三田谷 啓(ひらく)(1881-1962)が開設した[三田谷治療教育院]は、近代の芦屋における初等教育機関を考える上ではずすことのできない施設です。
明治14(1881)年、兵庫県有馬郡名塩(現:西宮市名塩)に農家の長男として生まれた三田谷 啓は、明治38年(1905)年、大阪府立高等医学校を卒業後、富士川游から治療教育学を、呉秀三からは精神病理学を学んだ後、ドイツで見識を深め治療教育の実践に一生を捧げることを決意した医学者です。
三田谷は、全国に先駆けて設置された大阪市社会部児童課の課長を務め、児童相談所や産院、乳児院などを創設します。また、雑誌『母と子』『白ばら』『児童相談』を創刊し、母性の教育、精神薄弱児の保護・養育の必要性を広く訴えました。昭和2(1927)年に精道村打出(現:芦屋市楠町)に開設された[三田谷治療教育院]は、子どもを完全に預かることのできる学寮「コドモの学園」を敷設して、本格的に治療教育を行いました。
ここでの活動の特徴は、知能の発達や性格に問題があるのは、何らかの身体的疾患によるものだという見地から医学に基づいた教育を実践したこと、子どもの健やかな成長のためには母親への教養が必要だという考えのもとにその啓蒙活動を重視した点です。三田谷は一つの視点だけではなく、総合的な教育が必要だと考え実践していきました。その思想はかわることなく引き継がれ、現在は園芸セラピーやアートセラピーなども組み入れた、類を見ない教育施設としてその歴史を刻んでいます。
本展では、当時の写真や資料などから三田谷治療教育院の歴史を振り返ります。 …もっと詳しく
ジャケットデザイン 50-70’s ジャケットでめぐる昭和
戦後、音楽を日常的に楽しむことを可能にしたレコード文化は急速な拡がりをみせ、人々の生活に音楽という潤いを与えました。
音源となるレコード盤そのものはもちろんのこと、そのパッケージ、いわゆるレコードジャケットもまた、現在に至るまで多くの人々を魅了し続けています。ジャケットのデザインに強く惹かれてレコードを購入する「ジャケ買い」なる言葉がうまれたことからも、レコードジャケットが強く人々の心をとらえることが窺われます。
本展では、民放初の視聴者による「電話リクエスト」(通称:電リク)を実施したことで知られるラジオ関西所有のレコードジャケットコレクションから約200点を展覧し、1950〜1970年代の文化を再考します。
懐かしの1枚から、レアな1枚まで。ジャケット・アートの世界をご堪能ください。
コレクション展Ⅱ 1950~1970
1950~70年代に制作された、当館所蔵の作品約20点を展覧します。本展は、音楽という側面から当時の文化を再考する企画展「ジャケットデザイン 50-70’s ジャケットでめぐる昭和」と同時開催とし、美術の面からも当時にスポットをあてようというものです。
「コレクション展Ⅰ」(仲田好江 コレクション展)に続き、1954年に結成した具体美術協会の作家をはじめ、芦屋ゆかりの洋画家・彫刻家を中心に展覧する、本年度2回目の所蔵作品展示となります。
仲田好江展 春の花の咲くころに
身近な人形や植物等の静物を独自の表現で描いた仲田好江の世界をご堪能ください。
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蒼山日菜 レース切り絵展 ラ・コンタンプラシオン~沈思黙考