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コレクション展 「絵画はつづく、今日にむかって」
  • 開催日:2021年9月18日 ~2021年11月21日



 
プレスリリース /出品リスト
 
 

会期 2021年9月18日(土) ― 11月21日(日)
開館時間 10:00-17:00(入館は16:30まで)
会場 芦屋市立美術博物館 第1、2展示室、エントランスホール
休館日 月曜日(ただし、9月20日は開館、翌9月21日は休館)
観覧料 一般500(400) 円、大高生300(240)円、中学生以下無料
※同時開催「芦屋の歴史と文化財」展の観覧料も含む 
※10月17日(日)と11月3日(水・祝)は無料観覧日
※( )内は20名以上の団体料金
※高齢者(65歳以上)および身体障がい者手帳・精神障がい者保健福祉手帳・療育手帳をお持ちの方ならびにその介護の方は各当日料金の半額になります。 
主催 芦屋市立美術博物館
後援 兵庫県、兵庫県教育委員会、公益財団法人兵庫県芸術文化協会、神戸新聞社、NHK神戸放送局、Kiss FM KOBE

 
 
 

「絵画はつづく、今日にむかって」
 
絵画は今日まで続いてきました。
何度もその終焉をささやかれても、
美術の主要ジャンルであり続けています。
それは、1人ひとりの画家がただ描いてきたことによって。
ただ描いた、1枚1枚の絵によって、
今日まで続いてきたのです。
 
今日を生きる私たち。
絵の前に立てば、作品と格闘する画家の当時の「今」と、
鑑賞する私たちの「今」が、重なります。
作品が伝える、画家たちの真摯な探求の姿は、
今日を生きる1人ひとりの私たちを、力づけてくれます。

 
 
 
《開催趣旨》
美術作品には、作者の思考が刻み込まれています。絵画であれば画家1人ひとりが「何を」「どう」描くか、そして「何がよい絵なのか」という問いを持ち、これに対して出したひとつの答えが作品なのです。本展では、当館のコレクションの中から絵画作品に焦点をあて、「モチーフ」という視点からその実像に迫ります。
「モチーフ」とは風景や人物のモデルなど、絵に描かれる「対象」を指しますが、そのほか制作の「動機」、作品の「主題」や「構成要素、構成単位」という意味ももちます。抽象的な絵にも、画家がその絵で目指したモチーフが必ずあります。モチーフに迫ることは、画家の設定した絵についての問いと答えに迫ることにつながります。絵画の問題に真摯に向き合う画家の姿は、先の見えない困難のなかにいる現代の私たちにも、前向きな気持ちを与えてくれるのではないでしょうか。
 


1. 山田正亮《Work C-75》1960年 油彩、布

 
《展覧会の特徴・見どころ》

1. ひたすらに絵画だけに向き合う展覧会!当館のコレクション約1470点の中から選りすぐった絵画作品約80点を展示。
2. 展覧会は4つの章で構成されています。
プロローグ 絵画の成り立ち
第1章 描きとめる ―眼の欲望と手の仕事
第2章 絵をつくる ―モチーフの操作と構成
第3章 描くことへ ―せめぎあうモチーフとイメージ
3. 若き日の画家が観察眼と描写力を鍛えたデッサンスケッチ下絵なども展示。
描くことを多角的にとらえます。
4. 絵画を見るポイント、着眼点を紹介する、鑑賞の手引きを作成します。今回の展覧会以外にも応用できる絵画のみかたです。ほかにも以下のような情報を紹介します。
・絵画とは何か?その存在をめぐるキーワード
絵画の営みをときに支え、ときに脅かしてきた、絵画にまつわる10個のキーワードによって、絵画の問題を概観します。
・画家たちの生きた言葉
なぜそのモチーフを選んだのか、それによって何を実現したかったのか―。制作ノートエッセイなどさまざまな資料も参照しながら、自身の制作についての画家たちの言葉を紹介します。

 
《会期中こんなことやります!》

1. 様々なイベントを実施します!美術史の知識によらず造形的な観点から絵画を読みとく講演会や、様々なレベルでの「描くこと」を体感するワークショップ
ギャラリートークでは学芸員と参加者のみなさんで対話しながら絵を見ていきます。大人の方からお子さんまで、お気軽にご参加ください。
※新型コロナウィルス感染症の状況により、イベント内容の変更または中止となる場合がございます。
2. Twitterにて作品や展覧会について紹介していきます!企画者でありながら1人の熱心な絵画ファンである担当学芸員の、いち鑑賞者としての視点での投稿です。できるだけ毎日の投稿をめざして頑張ります。

 

《出品作家》
青山洋子/飯島一次/伊藤継郎/井上覺造/上前智祐/浮田要三/江見佳彦/大植基正/
大橋エレナ/大橋了介/小野田實/片岡真太郎/金山明/川崎ヒロ子/菅野聖子/木梨アイネ/
国枝金三/黒田重太郎/小磯良平/小出卓二/小出楢重/嶋本昭三/白髪一雄/白髪富士子/
菅井汲/関根美夫/田井智/田中敦子/田中竜児/田村孝之介/津田青楓/津高和一/
坪内晃幸/仲田好江/名坂有子/鍋井克之/長谷川三郎/藤井二郎/古家新/正延正俊/
松井正/松谷武判/村井正誠/村上三郎/元永定正/山崎隆夫/山崎つる子/山田正亮/
吉田喜蔵/ヨシダミノル/吉原治良

 
《出品作品数》
約80点
 

 
2. 吉原治良《静物(仮題)》1926年頃 油彩、板
3. 川崎ヒロ子《WORK ’93K Ⅰ》1993年 油彩、布 
4. 伊藤継郎《闘牛》1970年頃 水彩、パステル、方解末、紙 
5. 吉田喜蔵《芦屋の山より》1937年 パステル、紙 
6. 長谷川三郎《赤の静物》1934年 油彩、布 
7. 小出卓二《渡船場》1942年 油彩、布 
8. 金山明《WORK》1954年 油彩、布 
9. 吉原治良《作品》1960年 油彩、布 
10. 山崎つる子《作品》1964年 ラッカー、布 
11. 松谷武判《作品・62》1962年 樹脂系接着剤、合成樹脂系絵具、布 
 
 
《関連イベント》
※新型コロナウイルス感染症の状況により、イベント内容の変更または中止となる場合がございます。詳細は当館ホームページにてご確認ください。
 
(1)講演会「絵画のみかた ―フォーマリズム入門」
 

講師   川田都樹子(美術批評家)
日時   10月2日(土)13:00-15:00
※終了後、展示室にて講師立ち合いのもと自由鑑賞
会場   当館 講義室
参加費   無料(要観覧券)
定員   60名(予定)申込不要 直接会場にお越しください
内容   フォーマリズムとは、絵画を見る手法のひとつです。何が描かれているかではなく、画面上の色や形、絵の具の様子などの造形的な観点によって、絵画をみていきます。鑑賞者みずから積極的に作品の魅力に切りこんでいく、絵画のみかたをご紹介します。

 


12. 元永定正 《うえのかたちはななつ》1988年 アクリル、布

 
 
(2)ワークショップ「動きを描く ―ダンシング×クロッキー」
 

講師   ナビゲーター/岸本恵美子(画家)
ダンサー/伊藤愛
音楽/稲田誠(コントラバス奏者)
日時   10月9日(土)16:30-19:00
会場   当館 エントランスホール
参加費   無料(要観覧券)
対象   高校生以上
定員   20名 *要事前申込 9月25日(土)締切
内容   クロッキーとは短い時間ですばやく対象を描いていくこと。今回はダンサーさんが躍る様子をクロッキーします。無心で手を動かす楽しさや、自分の意図をこえて画面に現れる線の面白さを味わいます。

過去の実施風景、2018年
(岸本恵美子個展、ギャラリー風)

 
(3)学芸員によるワークショップ
 

  ① 「絵の具とあそぶ―抽象画に挑戦」
  ② 「美術館の絵画教室―りんごがひとつ」

 

日時   ①10月23日(土)②11月7日(日)
いずれも13:00-15:00
会場   当館 体験学習室
参加費   無料(要観覧券)
対象   小学生以上
定員   20名 *要事前申込 ①10月9日(土)、②10月24日(日) 締切
内容   ①様々な画材と技法を使いた抽象的な絵作りを体験します。
②りんごというひとつのモチーフを、様々な画材と技法で描写することを体験します。

 
(4) 学芸員とギャラリートーク
 

日時   9月26日(日)、10月17日(日)、10月30日(土)、11月3日(水・祝)
いずれも14:00-15:00
会場   当館 展示室
参加費   無料(要観覧券)
対象   どなたでも 申込不要、直接会場にお越しください

 
◎申込方法
芦屋市立美術博物館へお電話(0797-38-5432)かメール(ashiya-bihaku@shopro.co.jp)にて、イベント名、お名前、人数、ご住所、ご連絡先をお伝えください。応募者多数の場合は抽選となります。