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世界を魅了したやまとなでしこ―浮世絵美人帖 展
  • 第1展示室、第2展示室、ホール
  • 開催日:2014年3月30日 ~2014年6月15日

休館日:月曜日(ただし祝日の場合は翌火曜日休館)
開催趣旨:江戸時代美術を代表する浮世絵には、華やかに装う美人の姿が数多く描かれています。自らが遊里に通い、遊女に取材をして数々の美人画を描いた渓斉英泉、人物を描くことを得意とした三代目歌川豊國、粋で艶やかな着物姿の女性を描いた歌川國芳、彼ら浮世絵師の紡ぎ出す女性美は、まさに江戸時代の華です。
今日美人画とよばれるジャンルの浮世絵版画からは、庶民文化が著しく発達した当時の女性の風俗をうかがい知ることができます。蛍狩りをする姿、屋形船で涼んでいる姿、鏡台の前で化粧をする姿など、女性の暮らしぶりが浮世絵美人画に凝縮されています。また常磐御前や祇王など歴史に登場する女性に、当時理想とされていた女性像が重ねられていることも見逃せません。
浮世絵美人画において、化粧品や服飾のみならず、その仕草、背景に描かれた四季折々の景観、室内に設えられた調度品、愛らしい動物さえも女性の美しさを引き立たせます。さらに、葛飾北斎や英泉、三代目豊國、國芳たちが活躍した時期には、ベルリンブルーという画期的な青色絵具が広まり、より洗練された浮世絵版画の色彩が生み出されました。彼らが手がけた浮世絵美人画は、私たちを色鮮やかな女性美の世界へと誘います。
本展では大正の時代に商社員で、芦屋に居住されていた片岡家のご当主が、国内外で集められた浮世絵のうち約120点の美人画を展示し、江戸時代の女性がもつ魅力に迫ります。庶民の女性が華やかに装うようになった江戸時代の女性文化をご覧いただき、女性の追い求めてきた美とは何かをいま一度見つめ直して頂きたいと思います。
※会期中、一部展示替えがございます。

(前期):3月30日(日)~5月11日(日)
(後期):5月13日(火)~6月15日(日)

開館時間:午前10時-午後5時(入館は午後4時30分まで)
観覧料:一般700(560)円、大高生400(320)円、中学生以下無料
※( )内は20名以上の団体料金
※ 高齢者(65歳以上)および身体障がい者手帳・精神障がい者保健福祉手帳・療育手帳をお持ちの方ならびにその介護の方は各当日料金の半額
※前期展示をご覧の方は半券持参により後期展示を団体料金に割引
※着物を着用の方は各当日料金の半額
主催:芦屋市立美術博物館
後援:兵庫県、兵庫県教育委員会、公益財団法人兵庫県芸術文化協会、芦屋市婦人会、芦屋ユネスコ協会、神戸新聞社、NHK神戸放送局、ラジオ関西、ジュンク堂書店芦屋店

【主な展示品】
葛飾北斎「北斎漫画」 文化11(1814)年頃 廣瀬家蔵
菊川英山「夏風俗美人姿」 文政3(1820)年頃 片岡家蔵
菊川英山「東都名所八景 不忍弁天」 文政3(1820)年頃 片岡家蔵
渓斉英泉「江戸名所仇競 高名輪の春の海」 天保2~6(1831~35)年頃 片岡家蔵
歌川國芳「四季遊観納涼のほたる」 天保14(1843)年 片岡家蔵
歌川國芳「清盛と常磐御前」 弘化元(1844)年頃 片岡家蔵
歌川國芳「源氏雲浮世画合」 天保14~弘化3(1843~46)年 片岡家蔵
歌川國芳「艶姿十六女仙」 弘化4(1847)年 片岡家蔵
歌川國芳「時世花鳥風月 風」 嘉永2(1849)年 片岡家蔵
歌川豊國(三代)「にわか夕立」 嘉永5(1852)年頃 片岡家蔵
歌川広重、歌川豊國(三代)「雙筆五十三次 三嶋」 安政6(1854)年頃 片岡家蔵
歌川豊國(三代)「江戸名所百人美女」 安政5(1858)年 片岡家蔵
歌川豊國(三代)「源氏後集余情」 安政6(1859)年 片岡家蔵
 など総展示数約150点 会期中一部展示替え

【関連事業】
[1]学芸員によるギャラリートーク
日 時 4月19日(土)、5月3日(土)、5月24日(土)、6月7日(土)、6月14日(土) 
いずれも午後2時~
会 場 展示室
聴 講 無料(要展覧会チケット)

[2]講座「美人画ツアー 江戸時代美術の粋―片岡家所蔵浮世絵のご紹介」
大正の時代に片岡家のご当主が国内外で集められた片岡家所蔵浮世絵300点のうち、展覧会出陳品のみならず他の名品も含めてご紹介し、浮世絵美人画のもつ魅力に迫ります。
日 時 4月27日(日)午後2時~
会 場 一階講義室
講 師 当館学芸員
聴 講 無料(要展覧会チケット)
定 員 60名
※事前申込不要 どなたでもご参加頂けます。

[3] 「伝統文化 こども能楽体験教室」第二弾
こどもたちの古典芸能に対する知識の扉を開く美術博物館でのワークショップ第二弾。お話を交え、能を観賞、体験します。
日 時 5月6日(火・休) 午後2時~
会 場 一階講義室
講 師 能楽師 長山禮三郎氏、他
参加費 無料(要展覧会チケット)
対 象 小中学生
定 員 30名
※要事前申込 
[申込方法] 美術博物館へお電話ください。TEL:0797-38-5432
申込締切日 4月25日(金) ※定員に達し次第締切。

[4]講座「上方浮世絵の歴史と特徴」
日 時 5月11日(日) 午後2時~
会 場 一階講義室
講 師 北川博子氏(阪急文化財団)
聴 講 無料(要展覧会チケット)
定 員 60名
※事前申込不要 どなたでもご参加頂けます。

[5]ワークショップ「やってみよう!紙版画」
日 時 6月1日(日)
会 場 一階体験学習室
参加費 無料(要展覧会チケット) 
対 象 小学生(低学年は保護者同伴)
定 員 30名
※要事前申込 
[申込方法] 美術博物館へお電話ください。TEL:0797-38-5432
申込締切日 5月21日(水) ※定員に達し次第締切。