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「古代の芦屋―珠玉の出土品―」展
  • 歴史資料展示室
  • 開催日:2012年4月14日 ~2012年9月23日

休館日:月曜日(祝日の場合翌日休)
展示替え期間[5月29日(火)-6月8日(金)、7月31日(火)-8月3日(金)]

概要:芦屋では近年の考古学による発掘調査から、貴重な出土品が数多く挙げられています。特に、平成9(1997)年度に行われた山手幹線街路の整備事業に伴う発掘調査の成果を本展でご紹介します。そのうち月若(つきわか)遺跡、業平(なりひら)遺跡から出土した石器や土器は、芦屋川付近における縄文時代や弥生時代の人々の暮らしぶりを知る上で重要な位置づけがなされています。また、金津山(かなつやま)古墳や打出小槌(うちでのこづち)古墳の埴輪や副葬品から古墳に埋葬された人への思いが読み取れます。本展では芦屋における古代の歴史を今に伝える貴重な出土品を公開します。

開館時間:午前10時~午後5時(入館は午後4時30分まで)
 
観覧料:一般300(240)円、大高生200(160)円、中学生以下無料
※( )内は20名以上の団体料金
※ 高齢者(65歳以上)および身体障がい者手帳・精神障がい者保健福祉手帳・療育手帳をお持ちの方ならびにその介護の方は半額
 
主催:芦屋市立美術博物館

鶏形埴輪(とりがたはにわ)
金津山(かなつやま)古墳出土 古墳時代 当館蔵

動物の形を模した「動物埴輪」の一つで、金津山古墳を廻る(ほり)から出土しました。眉間から頭頂部にかけて鶏冠(とさか)を付けていた痕跡があります。埋葬された人物の霊魂が再び生き返り、鳥のように飛び立って欲しいという祈りが込められました。

和銅開珎(わどうかいちん)
寺田遺跡出土 和銅元(708)年頃 当館蔵

開元通寶(かいげんつうほう)
寺田遺跡出土 中国・唐代 当館蔵

和銅開珎は和銅元(708)年に日本で作られた古代の貨幣です。近畿地方では平城京を中心とした地域で流通していました。その形状は中国唐代の貨幣、開元通寶を模したといわれています。

 

(かめ)
芦屋廃寺跡出土 奈良時代 当館蔵

素焼の大きい甕で、死者の骨を納めたものと推定されています。現在のように寺院で納骨が行われていたと考えられます。

漢式三翼鏃(かんしきさんよくぞく)
会下山(えげのやま)遺跡出土 弥生時代 市指定文化財 当館蔵

全長4.4㎝の小さな青銅製の矢じりです。三方向に翼を広げるように縁があらわされています。約2000年前、中国漢王朝の時代に作られたものと考えられています。全国的に出土例は少なく、日本と中国の交流の歴史を辿る上で非常に貴重な資料です。

 
【関連イベント】
 
・ギャラリートーク
4月28日(土)、6月16日(土)、7月14日(土)、8月25日(土)
参加無料(要展覧会チケット) 展示室にて 午後2時より
 
・ワークショップ
夏休み期間に①「土器をつくろう」、②「勾玉をつくろう」を開催いたします。
 
【主な展示作品】
 
・縄文土器 業平(なりひら)遺跡出土 縄文時代
・漢式三翼鏃 会下山遺跡出土 弥生時代 
・弥生土器 寺田遺跡出土 弥生時代 
・鶏形埴輪 金津山古墳出土 5世紀後半 
・赤・緑彩(ゆぎ)形埴輪 打出小槌古墳出土 5世紀末 
・和銅開寶 寺田遺跡出土 和銅元(708)年 
・開元通寶 寺田遺跡出土 中国・唐代
(かめ) 芦屋廃寺跡出土 奈良時代
鋸歯(きょし)複弁十二弁蓮華文軒丸瓦 芦屋廃寺跡出土 8世紀初頭
など総展示数 約100点
 
【同時開催】
「没後40年 吉原治良」展 (4月14日~5月27日)
「アートピクニック Vol.2 呼吸する美術 breathing art<仮称>」 (6月9日~7月29日)
「中世・近世の芦屋―伊勢物語への憧憬と絢爛な文化―」展 及び
「近代の芦屋―芦屋モダニズム文化―」展 (8月4日~9月23日)